最新技術で古代人の脳細胞を培養し、脳の一部を復元することにより現代人の脳と比較を行い、ホモサピエンスが現代まで唯一生き残った理由を探るという取り組みが行われているという記事を見た。
今までホモサピエンスはずっと唯一の人類だったわけではなく、他にもネアンデルタール人やデニソワ人などが存在していた。しかし、ホモサピエンス以外の種はすべて絶滅し、現在に至っている。
そしてその理由は謎。
完全ではないにしろ、古代人の脳を蘇らせるというのはマンガの中のような話。
それが現在実際に行われているという事実に驚いた。
ただ、この記事を一通り読んで違和感を感じたのは脳の比較ばかりに注目しているというところ。
脳の大きさの比較や小脳の比較などが行われているようであるが、私は脳だけに注目していては謎は解けないのではないかと思う。
脳だけが中枢ではなく、その他の体中に張り巡らされている神経も中枢神経系と言える。
それらの神経が思考や行動に影響を及ぼし、進化に関係している可能性もある。
もしかしたらほんの些細な行動の違いが、生き残るか絶滅するかを分けているのかもしれない。
また、生物の歴史から考えると脳ができたのは最近の話。
地球上で最初に生物が生まれたのは約40億年前。まず初めに腸ができ、脳ができたのはつい5億年ぐらい前のことと言われている。
だとすると、脳よりも腸に何らかの秘密が隠されているのかもしれない。