目標に向けて地道に努力を続ける資質や、コミュニケーション能力や協調性の観点からもスポーツ人材はITエンジニアとしての適正が高い、とする新聞記事を見た。
それは違うと思う。
ここで言うスポーツ人材という言葉も幅が広すぎてはっきりわからない。
様々なスポーツがある中で、全員がそのような能力を持っているわけではない。
アスリートの中には、その競技が好きだから続けているだけであって、同じようにITエンジニアとしてスキルを磨くことができるとは限らない。
ITエンジニアにはスキルアップを継続する力やコミュニケーション能力も必要であるが、自分の頭で考える力がもっと重要だと思う。
正解のない世界で、物事を設計していくには自分の頭で考える力が必要。
スポーツ人材とはいえ、これまで誰かから言われたトレーニングメニューを黙々とこなしてきただけの人には合っているとは言えないと思う。
ITエンジニアは不足しているから、スポーツ選手のセカンドキャリアとしてエンジニアを勧め、人材不足の課題を解決する。
と言うと聞こえはいいけど、ITエンジニアにこだわりすぎるのは危険だと思う。
セカンドキャリアとして、その選手がどんな夢を持っていて、何を成し遂げたいのか。
そのビジョンを引き出す作業をしないと、その後の人生が楽しくなくなってしまう可能性があると思う。